アオリイカで有名な音海にエギング釣行 2017年秋

アオリイカ

毎年9月になるとアオリイカが釣りたくなってくる。

アオリイカがエギに乗った感触はヤミツキになるものだ。

9月に入ると大阪湾でもボチボチとアオリイカの釣果が聞こえてくる。

そうなると居ても立っても居られなくなり、K兄いをアオリイカ釣りに誘い、福井県の音海(おとみ)の磯に行くことになった。

アオリイカで有名な音海と渡船屋「ウミック」

私がわざわざ日本海までアオリイカを釣りに行く理由は、景色が良いこと、水がキレイこと、そして何と言っても日本海は大阪湾よりはるかに魚影が濃いと思うからだ。

中でも音海はアオリイカの魚影は群を抜いていると思う。

また音海断崖は観光スポットとしても有名で、海食によってできたそそり立つ断崖絶壁は見事という他はない。

そんな音海の断崖絶壁の人が降りることができる磯に海側から渡してくれるのが渡船業者の「ウミック」である。

ウミックは磯渡しはもちろん、一文字の波止へも釣り専用の筏へも渡してくれる。

またレンタルボートもあり、手こぎボートと動力付きのボートがある。

▶▶ウミック

関西の人間が日本海でアオリイカ釣りを楽しみたいなら音海は外せないだろう。

ウミックで情報収集

9月のウミックの1番船は5時30分だ。

大阪を2時過ぎに出発し、5時前に着いた私たちは乗船名簿を記入し、常連ポイお兄さんがウミックの人から近況を聞いている。

これは盗み聞きのチャンスだ!

  • 前日(木曜日)はウミック定休日
  • 前々日(水曜日)はイマイチだった
  • 前々前日(火曜日)まではよく釣れていた(1人で100パイなど)
  • 台風の影響で沖向きは厳しいかも
  • 午前中が勝負

だそうだ。

なんとも微妙だが、ここまで来て今さら帰る訳にはいかない。

行くしかないのだ。

気づいたら続々と人が集まってきている。

平日の早朝だというのにどこからこんなに人が集まるのだろうか?

秋のウミックは大盛況である。

音海の磯「鬼奥」という湾内のポイント

ウミックに音海の磯に渡してもらうのだが、どこの磯に降ろしてもらうかは基本的に船頭さん任せである。

常連になれば希望を通してもらうこともできるのかも知れないが、基本は船に乗り込んで名前が呼ばれるのを待つのだ。

この日は台風18号が近づいているということもあり、うねりが凄い。

船上はジェットコースター並みの揺れ具合である。

私たちは船の後ろに座っていたのだが、それでも何度も潮を被った。

常連はそれを知っていて、船頭さんのすぐ後ろに立っていた。

次に来た時は私もそうしよう。

そうこうしている間に、次々と釣り客が磯に降ろされていく。

最後から2番目になってやっと名前を呼ばれた。

その磯は湾になっていて、外海に比べると波は穏やかそうだ。

晴れていて波が穏やかな日は沖向きの磯の方が、次々と新しい魚(イカ)が沖からやってくるため良いと思うのだが、今回ばかりは風、波ともに強く、湾内の方が釣りやすいと思う。

反面、湾内のイカは小型が多くなり、スレやすい傾向があるのは否めない。

複雑な心境の中、私たちは磯に降り立った。

磯の名前は「鬼奥」というそうだ。

しゃくってナンボのアオリイカ

ウミックは1グループにつき1つの磯に渡してくれる。

ほとんどの磯はあるていど動くことができ、鬼奥も同様に湾内を移動できた。

中央は水深が10メートルていど?だろうか。

左右の浅瀬は3~4メートルくらいだ。

音海の海は透明度が高く、浅瀬は岩も見えれば海藻も見えるほどだ。

最初は湾内中央に向かってキャストするが反応がない。

それならばと左の浅瀬にキャストし、巻きじゃくりを5回入れた後フォール・・・。

その後のしゃくりでヒット!

今年の日本海のアオリイカ第一号である。

素直に嬉しい。

その後もイカが追いかけてくるのが見える。

岸際でチョン!チョン!と最後の誘いをかけて抱かせたり、ラインを引っ張られる当たりで釣れたりと、色んなパターンで楽しませてくれる。

釣れたのが嬉しくて調子に乗っていた私はマジマジと釣れたばかりのアオリイカを見ていると

「ブッシャアアーー!!」

と見事に墨を吐かれ、顔面と上半身がイカスミまみれになってしまった。

嬉しいやら情けないやらの妙な感情が入り混じるのはアオリイカあるあるだろうか。

3バイのイカを確保した私はK兄いが気になった。

まだ釣れていないようだ。

左の浅瀬をK兄いに譲り、しゃくり方をレクチャーすると、K兄いにもヒット!

同じポイントでK兄いも3バイのイカを釣り上げる。

その後は中央や右側でもポツポツとイカを追加することができた。

エギのしゃくり方について

K兄いのしゃくり方は優しい。

対して私はこれでもか!というくらい激しくしゃくり倒すのだ。

しゃくり方は人それぞれだが、私がイカ釣りの師匠に教えてもらったのが激しい2段しゃくりを基本とするシャクリであった。

気が狂ったのかというほどのシャクリは有効か?

私の師匠の振るロッドの風切り音は、ヒュンヒュンではなく、ブオン!ブオン!である。

他に聞いたことのない音なのだ。

気が狂ったのかというほど固いエギングロッドをシャクる。

師匠が言うには、エギをイカの前からパッと消すくらい激しくシャクると、イカが慌ててエギを追いかけてくると言うのだ。

エギに興味を持ったイカが近寄ってきた後、目の前から消えたエギがパッと消える。

慌てたイカがさらにエギを追いかけて来る。

また逃げるエギ。

激しいダートを繰り返すエギに対してイカは徐々に怒りを覚えるようになり、最終的にエギを攻撃してくるようになる、という訳である。

師匠はそのシャクリ方で実際に次々とイカを釣り上げるのだ。

念のために言っておくが、シャクリの後には必ずフォールを入れて食わせるタイミングを与えている。

岸際での小さなシャクリとフォールも有効

海中で十分にアピールできていれば、イカは意外と岸際まで追いかけてくるものだ。

しかし岸際で強くシャクると一気にエギが寄ってきてしまい、回収するしかなくなる。

そこで強くシャクらずに、チョンチョンと小刻みなダートを入れて、エギがイカから逃げようとする動きを演出すると、逃がすまいと思ったイカが岸際寸前で抱きついてくる。

これも師匠に教わった数を伸ばすテクニックで、K兄いもこれをすることによって釣れるようになった。

激しいシャクリと、岸の手前での小刻みなシャクリ。

この2つがアオリイカを釣るには有効だと改めて感じた。

ちなみに私が愛用しているエギは話題のものや新製品ではなく、釣り具屋さんに行けば必ず売っているYAMASITAのエギ王Q(ライブ2.5号)というエギだ。

他のメーカーのエギも今まで色々と使ってみたが、高いから釣れるという訳でもなかった。

1,500円もするエギを根掛かりでロストするとメンタルがやられる。

YAMASITAのエギ王Qは安く手に入り、釣れた実績もあるのでお勧めしたい。

台風の影響で撤収&筏(イカダ)にて延長戦

磯で10パイほどのアオリイカを釣り、

「これは2人で50はイケる!」

と思っていた。

だが雨が降りはじめ、風がさらに強くなり、PEラインは大きく糸ふけが出るようになって。イカの反応も徐々に悪くなってきた。

そんな時、ウミックの船がやってきてマイクでこう言った。

「海が荒れてきたので撤収します」

・・・無念。

これにて磯での釣りは終了である。

せっかくK兄いも磯でのイカ釣りが面白くなってきたというのに、非常に残念だ。

仕方なくウミックの迎えの船に乗り込む。

まだ3時間ほどしか釣りをしていないので、釣り足りない。

帰るしかないのか・・・と思っていると、ウミックの船頭さんが風の影響の少ない磯や湾奥の一文字、または筏へと渡してくれるとのことである。

これは行くしかない!

と思った私たちはウミックのすぐ近くにある筏に降ろしてもらった。

半島の沖向きとは段違いに海は穏やかで、釣りはしやすい。

しかし肝心なイカはいるのか?

エギをシャクリながら偏光グラスで海中を凝視すると・・・

イカだ!!

小型だがイカがエギについてきている!

これは釣り上げるしかあるまい。

小さな2号のエギにチェンジし、小さなシャクリ&フォールをすると見事に釣れた!

小さくても釣れると嬉しいものだ。

あまりに小さいのでリリースしたが、ここでも5ハイくらいのイカを釣ることができた。

K兄いと私は釣れたイカを刺身にしてビールを飲んだりと、音海でのアオリイカ釣りを十分に楽しんだ。

エギング初心者には音海がお勧めな理由

音海は本当にイカが多い。

昨年は不調だったが、今年(2017年)はよく釣れていると思う。

イカが多いということは初心者でもよく釣れるということだ。

また水がキレイな点も初心者には良いところだ。

なぜならイカがどんなふうにエギに近寄ってくるのかが見えるからだ。

近寄ってくるだけでなく、エギのどんな動きにイカが反応するのかも目で見えるので、反応の良いエギの操作の仕方を学ぶことができる。

初心者が釣れないのはエギの動きとイカの反応をイメージできていないからだ。

ルアー釣りは海中をイメージすることが大事である。

ルアー(エギ)が海中でどのように動き、魚(イカ)がどんな反応をするのかが目に見える音海は初心者には本当に勉強になる場所だと思う。

えらそうなことを言っているが、私もまだまだ勉強中のひよっこアングラーなので、これからも音海に来てアオリイカを狙おうと思っている。

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