三寒四温と言われる時期に南大阪へハネ釣りに行ってきた。
春先のこの時期はまだ釣り客も少なく、快適に釣りを楽しめる。
GWは気温的には最も快適だが釣り人が非常に多く、場所取りの問題がある。
また思うほど釣れないように思うのだ。
バチ抜けの影響(関西のバチ抜け最盛期は4、5月)が大きいと思うのだが、ホントのところは魚に聞かないと分からない。
とにかく今回は平日釣行ということもあって、場所は選び放題である。
西宮ケーソンにも惹かれたが、今回は車横づけができる釣り場を優先することにした。
エビ撒き釣り初心者のKJくんと一緒に行くからだ。
KJくんにはぜひハネの引きを味わってもらいたいと思う。
釣行日は3/28(火)
大潮という条件である。
あとは釣れてくれれば最高だ。
風向きを考えて釣り場を旧水上警察に
今回の釣り場は旧水上警察にした。
南大阪で活きエビを買うなら「片岡釣りエサ店」と私は決めている。
おばあちゃんに挨拶をしつつ、活きエビを2,000円分欲しいことを伝えると、おばあちゃんが
「*%&るんか?」
と聞いてくる。
??
なんと言ったのか分からず聞き返すと、
「渡るんか?」
と言っているようである。
!!
岸和田一文字に渡るのか?と聞いているのだと理解した。
そこで
「ああ、地方(ジカタ)です」※そのへんの波止
と答える。
「コーヒー持っていき?お兄ちゃんの分ももっていき?」
なんとエビを買っていないKJくんにもコーヒーをくれる優しいおばあちゃん。
いつもありがとう。長生きして下さい。
これで戦闘態勢は整った。
あとは釣り場だけである。
予報では北西風だったが、現地ではやや東から風が吹いている。
たいした風ではないので、ぶっちゃけどこでも良い。
KJくんが初心者ということもあり、車横づけができ、安定した釣果のある旧水上警察という場所に決めた。
旧水上警察という釣り場
ここは車が横付けできるということと、しかも安定してよく釣れるために人気の釣り場である。
柵があるために波止の先端には行けなくなっている。
釣り人としては少しでも先端の方が釣れる気がするので、波止の突き当たりの柵周辺が最も人気のポイントだ。
今回は平日の朝マヅメだったことと、フィッシングMAX泉大津店が改装中のためか、朝イチには誰も釣り人がいなかったため、今まで入ったことのない先端側に陣取ることができた。
ここの水深はおおよそ6メートル(4ヒロ)
潮の流れは遅い方で、ウキが全く流れないこともある。
(まあそんな時は釣れないが)
今回は大潮なので、ダラダラとどちらかに流れると予想している。
私は過去に何度も釣りに来ているが、大外れをしたことがない安定した釣り場だと思う。
(もちろんボウズも食らっている)
朝は魚の食い気があると予想して私が2ヒロ半、KJくんが3ヒロで釣りを開始した。
前アタリの後にウキが・・・
1投目に期待したが何も起こらない・・・。
それほど甘くはないか。
これは私の中の都市伝説だが、南大阪のハネは西宮や芦屋のハネよりもスレているのではないかと思っている。
簡単に食ってくれないのだ。
エビ撒き釣りの猛者たちの手によって鍛え上げられているように思う。
そんなことはどうでも良いが、そうこうしているうちに潮が止まってしまった。
しかし今日は大潮。
そのうち流れ出すだろう。
その時のために常に活きの良いエビを挿し餌につかうようKJくんにもアドバイスする。
そして6時30分くらいに潮が流れ始め、その時は来た。
チョン!・・・
ウキがトップまで沈んだ後、浮かんで来る・・・。
しばらく待つ・・・
と!次の瞬間ウキが
ズ・・ズ・・ズ~~っと引き込まれた。
勢いよく合わせる私!
ふっ飛んで来る仕掛け!
空振りである。
悔しさ半分、アタリのあった嬉しさ1/4、KJくんに余裕のあるところを見せるための笑顔1/4の珍妙な顔でKJくんと目を合わせる。
魚は来ている!
ドカ撒きをしてすぐにエサをつけ、仕掛けを投入する。
あまり表情を表に出さないKJくんもややテンションが上がっている。
ここで正直に言うが、
KJくんにヒットして欲しい・・なんて思いはどこかに行ってしまっていた。
全力で自分のウキに集中していた私はまだまだ人間ができていないなと冷静になった今は思う。
KJくんごめんやで。
1匹目のハネが釣れたのは?
待望のハネが釣れたのは7時すぎのこと。
私のウキが沈んで、合わせると魚の重みを感じた。
ファイトを楽しみKJくんに取り込んでもらう。
1匹目ゲット!
40センチくらいの痩せたハネだが嬉しい1匹だ。
ここでやっと私に心の余裕ができ。KJくんにアドバイスをする。
「今が時合いかもしれへんからエビを派手に撒いてや~」
と言いつつ魚から針を外し、ラインチェック。
喉の奥に針がかかっていたためか、やはりラインがザラザラとしている。
ここは冷静にハリスを交換してから次の魚を狙う。
これが大人の余裕というものだ。
KJくんにも釣って欲しい(心に余裕が出ると他人にも優しくなれる)
まだ魚はいるはずだ。
寄ってきている魚をエビで狂わせるべく、せっせとエビを撒く。
・・・が、連発することはなかった。
2匹目のハネはどっちが釣った?
2匹目のハネが釣れたのは8時ごろ。
またもや私の竿にかかった。
エサを大量に撒いた訳でもなく、潮の動き出しという訳でもなく、ダラダラとウキが流れている時に不意にウキが沈んでいった。
釣り上げた魚はさっきよりサイズダウンした魚で、ハネというよりセイゴサイズである。
とても綺麗な魚体をしていた。
写真を撮ろうとした瞬間に魚が跳ねたのでこんな写真になってしまった。
針を外していると背後に何かの気配を感じる。
恐る恐る振り向くと、よく肥えたネコがこっちを見ている。
「魚くれ」
とネコが言っていたが、あげない。
それよりもKJくんに釣らせなくては。
私と同じタナに合わせ、仕掛けの投入点も同じにしてもらい撒き餌を投入するが、結局KJくんのウキには反応が出ることはなかった。
KJくんはそれほど悔しがっていなかったが、私は申し訳ない気持ちになった。
しかし謝るのもなにか違う気がする。
そこでこう言っておいた。
「これが釣りや・・・」
KJくんにもきっと釣りの厳しさが伝わったことだろう。
でもどうか釣りを嫌いにならないで欲しい。
KJくん、また釣りに行こう!
旧水上警察ハネ釣りの反省点
①朝イチのゴールデンタイムにもっとエビを撒くべきだった
朝は魚の活性が上がっているので、エビで魚の活性をさらに上げてイージーモードに入れることができたらKJくんの仕掛けにもアタリが出たのではないかと思う。
②釣れた時のタモ入れは自分で行う
今回は2匹の魚が釣れたが、どちらもKJくんにタモ入れをしてもらったことによって、KJくんの釣りに空白の時間ができてしまった。
釣れた時こそ連発に期待できるというのに、KJくんからそのチャンスを奪ってしまったのだ。
大いに反省し、これからタモ入れは自分で行うようにしなければいけない。
③エビを撒くペース配分
朝イチのスタート時からもっとエビをバンバン撒くべきだったと思う。
釣れる気配のなくなった9時ごろになっても割とエビが残っていたのである。
もちろん魚がいなければいくらエビを撒こうとも、ウンともスンとも言わないのが釣りなのだが、今回は実績のある場所で時期もよく、潮もよく動く(大潮)だった。
それならエビをケチることなく朝からエビを撒いて、釣り座の周辺に魚を寄せておくことができれば連発も可能だったのではなかろうかと思う。
KJくんにも釣らせることができたかもしれない。
次回のターゲット魚はなに?
大阪湾では4月から5月初旬にかけてバチ抜けの最盛期を迎える。
バチとは海底に潜むイソメなどのウニョウニョした生き物のことだが、そのバチが一斉に海底から生殖活動のために這い出てくるのだ。
それをシーバス(ハネ、スズキをルアー釣りではこう呼ぶ)が捕食するために、バチの動きに似たルアーでシーバスを狙う釣りをバチシーバスなどと呼ぶ。
この時期になると魚のエビへの反応が悪くなることもあり、私はこの時期にはバチシーバスを楽しむことにしている。
バチシーバスは魚が水面を割るところが見えるとてもエキサイティングな釣りであり、かつ簡単に釣れるため、まだトライしたことのない方にはぜひやってもらいたい釣りだ。
次回はバチシーバスで爆釣した報告をしたいと思う。
さて、ルアーのフック交換をしなければ。
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