1年のうち最も寒い時期は釣り物が限られてくる。
しかし良いこともある。
エサ取りに悩まされることが少なくなるし、釣り人も少ないためお気に入りのポイントに入りやすいことだ。
雪の降る日もあるが、2週間も経てば釣りがしたくなる。
フィッシングMAXの釣果情報をチェックすると、どうやら西宮ケーソンでハネが釣れているとこのと。
しかも入口付近の浅いタナで連発しているとこのと。
これは行くしかあるまい!
鼻息荒く、学生の釣り友達であるDくんを誘い、いざ!西宮ケーソンへ!
西宮ケーソンはこんな釣り場
西宮ヨットハーバーの東側から伸びる長い波止である。
1つ目のカーブ付近にはテトラが入っている場所が一番の人気ポイントだ。
また2つ目のカーブにもテトラがあり、どちらもチヌを狙う釣り人がいる。
エビ撒きでハネを狙う場合はテトラからではエビクーラーを水平に保ちにくいし、テトラでないと釣れない訳ではないので、平らな波止から狙う人が多いようだ。
ハネの人気ポイントは1つ目と2つ目の間の波止だが、沈みテトラが入っている所があるため、よく見てから釣り座を決めることをお勧めする。
今回シラサエビを買ったお店は?
私のお気に入りは武庫川フィッシングセンターだが、前回に引き続きシラサエビは売り切れていた。
仕方が無いので今回は尼エサ西宮店でシラサエビを買うことに。
このお店にはいつも人懐こいネコがいる。
ヒゲを蓄えた店のおじさんと少し話をすると、今は琵琶湖が荒れているためにシラサエビの供給が少なくなっているそうだ。
武庫川フィッシングセンターにシラサエビ無かった理由がこれで分かった。
さらに今は中国からのシラサエビの輸入がストップしていることもあり、どこのお店もシラサエビを手に入れるのに苦労しているそうだ。
GWが心配だとヒゲ店長は言っていた。
なんだか私も心配になってくる。
余談だが、エビ撒き釣りに使うシラサエビはお店によって量と質が違うことが多い。
時期によっても違う。
尼崎、西宮方面でエビ撒き釣り師に信頼されているのは、私が前回の釣行時にエビを購入したお店、「釣りエサのサワムラ」だ。
参考にして欲しい。
ボウズオヤジが西宮ケーソンの魚を育てる?
釣り場に着いたのは午後2時すぎ。
今日の干潮は3時半ごろだ。
南からの風1メートルくらいで、やや波がある。
ポイントは波止の付け根から30メートルくらいの短い坂を上がった所に決めた。
干潮から上げてくる夕まづめが勝負と見定め、ゆっくりと準備をする。
タナは3ヒロに設定し、Dくんと談笑しながら始めは控えめにエビを撒く。
Dくんが1つ目のカーブ付近の釣り人の様子を見に行ったと思ったら、知らないオジサンを釣れて帰ってきた。
そのオジサン、仕掛けがよく分からないとのこと。
仕掛けやエビの付け方などを親切に教える優しいDくん。
そんなこんなで気づいたら干潮から上げを迎えた。
ここからが勝負!とばかり、エビを撒くしゃくにも力が入る私とDくん。
しかし期待とは裏腹に、相変わらず右から左へダラダラと流れるウキ。
何にも起きない・・・。
そろそろアタリくらい来てくれても良いのに。
上撒きオンリーだが、小まめにエビも撒いてきた。
今日のイメージは、通りかかったハネをエビで足止めし、最低でも1匹ずつハネを釣り、さらに底にいるであろうチヌの食い気を誘い、上ずってきた魚を連発させる。
我ながらパーフェクトなシナリオである。
ところが現実はアタリのアの字もなく、ひたすらエビを撒くだけである。
おかしい・・・。
朝はチヌ、ハネともに釣れていたとマックスのサイトに載っていた。
魚がいない訳ではなさそうだ。
ではなぜ釣れないのだ?
せめてアタリくらい出てくれても良いではないか?
すでに太陽は沈み始めている。
釣れるとしたら今だ。
しかしウキは波に合わせてプカプカと浮いているだけ。
エビが魚にかじられた跡も全くない。
Dくんは謎のゼリー状の物体を釣り上げたこと以外は何にも、なんっっっにも起こらない。
やがて完全に陽は沈み、真っ暗になってしまった。
やってしまった・・・。
完全試合・パーフェクトボウズ達成である。
クソッッッッ!!!!
前回の釣行でやっと連続ボウズ記録が消えたと思ったのに、今度は完全試合である。
つるっつるで1本の毛も生えていないボウズだ。
俺の2,000円を返せ!
と大人気ない発言をしそうになったが、Dくんの前で40過ぎのオヤジが取り乱すのは見苦しい。
ここは何か大人なひと言を言わなければ。
そこで私はこう言った。
「Dくん、くやしがってちゃいけないよ。今日は西宮ケーソンの魚にエサをあげに来たんだ。大阪湾の釣り人の役にたつことができたんだから胸を張って帰ろう!」
どうだろう。
デキた大人とはこんなことを言うのではなかろうか?
こうしてDくんと清々しくお別れした後、車の中で私は叫んだ。
「次はゼッタイに釣ってやる~!!」
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