本格的な夏がやってくると暴力的な引きのあの魚を思い出す。
シイラである。
昨年は夏合宿と称して2泊のシイラ釣行をしたのだが不発に終わった。
今年は何としてもシイラの会いたい。
あの強い引きを味わいたい。
和歌山でシイラは釣れ始めているのだろうか?
さっそく調査を開始した。
1日50匹オーバー?型は小さいが釣れまくっている!?
和歌山のシイラの状況を釣りの師匠に教えてもらったところ、なんと知り合いが1日に50匹以上も釣ったとのこと。
トップ(ポッパー・ペンシルベイト)ジグ、ミノーなど、あらゆるルアーで釣れたらしい。
まだベイト(餌となる小魚)が小さいのでルアーのサイズは5~7センチくらいの方がよく釣れたとのことだ。
どこの沖磯かは聞かなかったが、上野渡船を利用したようだった。
上野渡船の紹介
上野渡船は中紀、由良の沖磯に渡してくれる渡船屋さんだ。
ルアー船もある。
上野渡船が渡してくれる沖磯で最も有名なのは「アシカの親、子」だが、他にも「ヒジキ」「オオクラ」「ヒラバエ」「ビシャゴ」などがある。
営業開始時間は季節によると思うが、夜明け前に船に乗り込む。
今回は4時半出船だったので、まだ薄暗かった。
渡船料金は1人4,000円で前払いだ。
ライフジャケットの貸出もある。
シャワーも使わせてくれるので、釣りの後にサッパリできる。
希望の磯があれば渡してくれるが、どこが釣れるかは言ってみないと分からないのが正直なところだ。
最も沖に位置するのがアシカの親子で、人気の磯である。
沖の方が釣れそうな気がするが、他の磯でも釣れるしアシカだから釣れるとは限らない。
ベイトが湾内に入ってしまえば、むしろ岸に近い磯の方がよく釣れたりする。
週末は渡船客が多いため、早く着かないと駐車場がいっぱいになるので注意が必要だ。
釣果はTELで聞くこともできるが、あまり詳しくは教えてくれなかった。
「ぺんぺんサイズはよく釣れているよ~青物もね~来たらもっと詳しく教えるよ~」
だそうだ。
なかなか商売が上手い船長さんだ。
由良の沖磯のヒラバエに渡ってシイラ、青物を釣る!
今回の相棒はヨシPだ。
薄暗い中で乗船手続きを済ませ、船着き場へと向かう。
左の船はヒジキ、ヒラバエ。
右の船はアシカ、オオクラ。
私たちはヒジキの磯に渡る予定だったが人数が多いようで、急きょヒラバエに渡ることにした。
ヒジキの磯などは海の中に山が立っているような感じなので、実際の釣り座はそう広くないが、ヒラバエは高さがないために隅々まで移動できて、どこからでもルアーを投げることができる。
私たちはヒラバエに降り立ち、沖向きの良さげなところに陣取った。
さっそくポッパーを投げてみる。
マリアのポップクイーンというポッパーだ。
和歌山中紀のシイラには反応が良いという噂の人気のルアーである。
周りのルアーマンもポッパーを引き倒しているようだが、ジグを投げている人もちらほら。
そんな中、私たちの場所から見て左側のグループがポンポンと釣り上げている。
シイラだ。
ただサイズは小さくて、30~40センチほどだ。
和歌山では小さいシイラをぺんぺんと呼ぶが、それより小さいものをチンチンと呼ぶ。
とりあえずチンチンでも良いので釣りたい!
そういえば師匠が「ベイトが小さいのでルアーも小さい方が良い」と言っていたのを思い出した。
ポップクイーンは約10センチなので、少し大きいかもしれない。
すぐにジグに替えて数投。
ヒット!
グイグイとよく引く魚だが、サイズはそれほどでもない。
ショアジギングロッド&PEライン2号&20ポンドのリーダーなら余裕で抜き上げ可能だ。
グイッと上げてみるとシイラではない。
ソーダ鰹だった。
その後に釣れたのはハマチ。
これはよいお土産になる。
しかし今回のターゲットであるシイラは未だ釣れていない。
やはりシイラはトップの方が反応が良いのだろう。
しかしトップ系のルアーは大きなルアーしか持っていない。
ジグでなんとかするしかない。
そう思い、なるべく水面直下か、時には水面にルアーが飛び出すくらいのスピードでアクションをつけながら巻く。
すると、ガツン!とした手ごたえと共に魚の引きが!
やっぱりシイラだった。
チンチンサイズだが嬉しい。
シイラは小さかったのでリリース。
和歌山の沖磯は色々なものが釣れて面白い。
ルアーでまさかのヒット!釣れたのはおちょぼ口のあの魚
時合いが遠のいたので場所を変えてジグを投げてみた。
すると沖の方で何かがヒット!
あまり引かないが魚であることは間違いない。
ん!?
なんだか茶色い魚体・・・ヒラメか?
違う・・カワハギだ!
なんとルアーでカワハギが釣れた。
きちんとおちょぼ口にフッキングしている。
驚いた。
しかも肝が美味そうな大きいサイズのカワハギである。
和歌山の海は魚種が豊富だ。
ちんちん、ぺんぺんではなく、ついに立派なシイラがヒット!
11時も過ぎたころだった。
それまでも飽きない程度にアタリがあったりチェイスがあったり、時には魚が釣れたりしながらも、やや緩んだ空気が流れている時にヨシPの竿がひん曲がった!
着水と同時にヒットしたそうだが、かなり引いている。
必死のヨシP。
私はタモの用意をして魚を待つ。
5分ていどの格闘の後、魚がネットに収まった。
シイラである。
これはシイラと呼んでもよいだろう。
何度かドラグが出ていく見ごたえのあるファイトだった。
腕がだるくなるほどの引きを楽しめて、少しうらやましいが、ヨシPおめでとう!
由良大引のシイラは今が旬!?
今回の釣果は2人でシイラ6匹、ソーダカツオ2匹、ハマチ1匹、ツバス5匹(リリース)カワハギ1匹と十分に楽しめた釣行だった。
ほとんどがメタルジグでの釣果で、他にはメタルバイブでも釣れた。
ベイトに合わせたサイズのルアーを使うことが釣果につながったと思う。
20グラムのジグが最もよく釣れた。
重いサイズのジグはよく飛ぶのだが、サイズが大きいことと、すぐに沈もうとするのだ。
シイラのような水面を意識している魚には重いジグは釣りづらいのではないかと思った。
今回のヒットルアー(ジグ)は2種類。
メジャークラフトのジグパラと、ダイワのサムライジグだった。
どちらも使いやすくてよく釣れるルアーなので、初心者には特にお勧めしたい。
ハマチの刺身とカワハギの肝は美味かった。
日本酒ととてもよく合う。
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